最近、いろんな高校生と話すのですが、過去問の使い方が全然指導されてない!
過去問の指導がされてないっていうのは、ゲームで攻略本があるのにそれをあえて全く見ないでゲームを進めさせようとしてるもの。
過去問は、受験における宝の地図です。
過去問は、受験における攻略本なんです。
今回は、少しでも多くの受験生に過去問の使い方が伝わるといいなと思い、記事を作成しました。
ぜひ、参考にして受験勉強を進めてください!
◼︎ 闇雲な勉強は単なる趣味でしかない!
勉強は何のために行っているものですか?多くの人は「大学に合格するため」と答えるでしょう。
そこで、これ以降の「勉強」は「大学受験で合格をするため」行っていることを前提とします。
さて,皆さんはどうすれば「合格」する思いますか?
学校の成績が良ければ合格?
模試の点数が良ければ合格?
どちらも違います。
合格の基準は「合格最低点を超えること」ただこれだけです。
大事なのでもう一度言います。
「合格最低点を超えること」これ以外に合格基準はありません。
このことを常に頭に入れておきましょう。そうだとすると,「合格最低点を超える勉強」をしなければいけないわけです。
では,合格最低点はどのようにして決まるのでしょうか?
多くの受験生は大学共通試験と二次試験の合計点で決まります。
よって,大学共通試験と二次試験の点数に結びつかない勉強をしても合格には近づきません。
つまり,大学共通試験と志望大学の二次試験で点数が取れる勉強をしているという認識なく勉強している人は,運よく点数に結びつく勉強か,単なる趣味でしかない勉強のどちらかです。
趣味でしかない勉強をしたい人は別に構いませんが,合格はしません。
では,「大学共通試験と二次試験に結びつく勉強になっているのかどうか」を判断するためには何が必要なのか?これを解き明かすものこそ過去問なのです。
◼︎ 過去問こそ宝の地図である!
過去問とは過去に入試問題として出された問題です。
この問題は,大学の教授たちが長い時間をかけて受験生に求めるものを,問題として伝えるラブレターのようなものです。
(したがって,予備校の模試はあくまでそれに似せたものなので受験生の相対順位の把握程度の意味しかないわけです。このようなクオリティを保った問題を年に数回も作れるほど天才的な予備校講師は存在しません。)
大学共通試験も二次試験も,過去に出された問題は,どんな問題集よりも「大学共通試験と二次試験に結びつく勉強かどうか」を判断する素材に適しています。
なぜなら,実際にその問題が出ており,かつ,大学が求める力が毎年変化することは考えにくいからです。
過去問で問われている力は,どんな問題集に書いてあることよりも再び入試で問われやすい力なのです。
これを大学ごとに「自分で」分析をしなければいけません。
過去問は,合格最低点までの「地図」です。
合格最低点をどのように取っていくのか。
これを各受験生に示す宝の地図そのものです。
では,そんな宝の地図を見るのはいつがいいですか?
なるべく早くがいいわけです。
したがって,遅くとも2年生の夏休みには一度解いておきましょう。
全科目です。このような話をすると「まだ習ってないところがあるから」という人がいます。
そういう人はおそらく
「まだ基礎が固まってないから過去問は後でいいや」
「まだ分野的に不安があるからそれが終わってから取り組もう」
とも言い出します。
こういう人は過去問が宝の「地図」であることを意識できていません。
例えば,日本史で習っていない範囲であっても,二次試験に漢字で人物名を書かせる問題が多く出ていたとしたら,これから学習する時に人物名の漢字は確実にかけるように勉強する必要があります。
このように過去問検討で勉強の方針が定まるわけです。
ここで確認しておきますが,現時点で合格最低点を獲得する必要はありません。
みなさんは受験当日に合格最低点を獲得すればいいので,今習っていない範囲があってわからなくても問題ないのです。
以上のことから,宝の地図を見るのに早過ぎるということは全くないということがわかります。受験にフライングはないので早く宝の地図を手に入れ分析しましょう。
◼︎ 勉強方法に迷った時は?
勉強は合格最低点を超えるためにします。
その合格最低点は過去問の検討によって把握することができます。
ここまで理解していれば,勉強方法に迷った時にすべきことはわかりますね。
そうです,過去問の検討です。
過去問を検討することで「過去問を解けるようになるために必要なこと」を再確認することができます。
「迷った時は過去問!」これを頭に入れておきましょう。
◼︎ 過去問を「検討する」ということ
これに関しては長くなるので別紙で詳しく解説します。
◼︎ 量から質へと転化する!
さて,勉強の方針がある程度自分で判断することができれば,後は量をこなすだけです。
受験勉強最後の難関はここにあります。
最初はきつく苦しいものです。
しかし,基本的にこれくらいの勉強ができなければ合格は難しいでしょう。
内容も大事ですが,量がもっとも大事です。
まずは量をこなさなければ受験に勝てません。
ここに天才はいません。努力で勝ち取るしかないのです。
量をこなすことで自然と質が上がりますので実践してみてください。
◼︎ 「合格」の「実践」
以上のような勉強方針を僕が受験生の時は誰も教えてくれませんでした。
合格するということを「実践」することは誰も指導してくれませんでした。
もちろん,この方法を実践していなくても合格する人はいます。
しかし,それは「たまたま偶然合格基準を突破していた」に過ぎないのです。
受験はたまたま合格することはあっても,たまたま落ちることは絶対にないと確信しています。
「合格を実践する」ということを大切にこれから頑張っていきましょう。
◼︎ 最後に
これから,皆さんはきつく苦しい受験生活に入ります。
しかし,受験生活で得るものは一生の宝物です。
これから皆さんが生きていく上でチャレンジする時,相手を知り(過去問の検討),戦略を立て(目標点の決定と勉強計画の考案),それを実践(勉強)するのです。
そして何より,受験生活で得られるものは「自分を信じる力」だと思います。
人間誰しも「結果が出るかどうかわからないが結果が出ると信じて努力すること」が本当に苦手です。
努力が実るとわかっていたら何の不安もなく努力することができるでしょう。
ただ,達成したい目標に対し,結果が出ると信じて努力できるようになれば,これから皆さんがどんな困難に直面しても自分を信じて立ち向かうことができると思うのです。
この受験生活が皆さんの人生にとって有意義なものになるよう全力でサポートしていこうと考えています。一緒に頑張っていきましょう!