大学受験対策だけでなく、生徒との向き合い方において、最も大切でありながら、つい忘れがちなことがあります。それは、「こちらの想いをちゃんと言葉にして伝えること」です。
生徒たちは「指導してもらうこと」「お世話してもらうこと」が当たり前の環境にいます。
そのため、大人がどれだけの想いを込めて指導しているのか、感じ取る機会が少なくなりがちです。
もちろん、全ての先生がその想いを持っているわけではないという意見もあるかもしれませんが、少なくとも保護者の方々は心から我が子を大切に想っています。
そして、Nii Schoolのスタッフも、保護者の次に生徒たちを大切に想っています。
先日、高校生の個別指導を担当するスタッフから相談がありました。
「なかなか宿題をやってくれないんです。いろいろとやり方は教えているんですが、なかなか行動に移してくれません」
こういった悩みは、どの塾や家庭でもよくあるものです。
しかし、ここで見落としがちなのは、「こちらの想いをちゃんと伝えているかどうか」です。
生徒たちは、こちらがどれだけ本気で向き合っているかを、意外と感じ取っていないことがあります。
それは、保護者の想いでも同じことです。僕はそのスタッフにこうアドバイスしました。
「やり方を丁寧に説明しても動いてくれないときは、正直な想いを真正面から伝えてみて。恥ずかしがらずに」
その後、スタッフはその日のうちにLINEで生徒たちに想いを伝え、次の授業でも時間をとって直接話しました。
「みんなのことがとても大切。学力よりも、少しでも自分に嘘をつかず、前に進める大人になってほしいと思っている」
こうした言葉をしっかりと目を見て伝えられた生徒たちに、嫌な気持ちを持つ子はいないでしょう。
自分のことを大切に思ってくれる大人に出会うことは、親以外ではなかなかありませんから、驚くかもしれませんが、それでも嬉しく感じるはずです。
Nii Schoolでは、「親の次にその子を想う」という行動基準をスタッフに求めています。
そして、その想いを隠さず、しっかりと言葉で伝えることを大切にしています。それが生徒たちに届くことで、少しでも前に進むきっかけになればと願っています。
実際に、想いを伝えられた生徒たちは、少しずつ行動が変わってきたそうです。
教育で大切なことはシンプルです。
「その子を想う」
そして、その想いを「言葉にして伝える」。
どんなことでも、大事なことはいつもシンプルだと感じる今日この頃です。