大量の宿題を出す意味

今日は大量の宿題を出すことについて。

みなさんは大量の宿題を出すことについてどう思いますか?

成績が上がれば良い、と考える人もいれば、強制による疲弊は良くない、と考える人もいるでしょう。(そもそも僕は大量の宿題を出せば成績があがると思っていません。)

おそらくここには学校の教員や塾の講師それぞれの正解があると思いますし、それで良いと思います。

ただ、僕の立場としては「生徒の主体性を無視した宿題は良くない」と考えています。

僕が高校の教員をやっている時も感じたこととして 高校1年生の勉強モチベーションが高くない、ということ。

ついこの間、高校受験の受験勉強が終了したばかり。

大学受験はまだ先だし、まずは高校生活を楽しみたい。

文理選択や教科選択があるみたいだけどとりあえず毎日なんとなく生活する。

有名な中高一貫校などを除き、高校受験を経験した普通の高校生ならこんな感じなんじゃないかと思います。

ただ、受験業界では、高校1年生の学習は生徒が思っている以上に重要で、高1をサボるとその後意外としんどい。

高2と高3にツケが回ってきて結構それを取り返すのが大変。

高1でも、受験生のように休みの日に10時間以上勉強する必要はないにしても、やはりメリハリのある学習をする必要があります。

数学について言えば、数学Ⅰは内容が簡単なのである程度のペースで学習することができるのでの夏までに数学Ⅱに入るようにしたほうが良いです。

これは上位の大学を受ける高校生にとってそんなに速いわけじゃない。

そう考えるとやはり先を見据えてある程度の学習は重要です。

以上のような生徒の実態受験の現実をすり合わせ、教える側によっては大量の課題を出してとにかく勉強させるという方針をとることがあります。

確かに勉強をさせることが重要だし、その重要性を実感し辛い高1生に強制的に勉強させるのは一理あるのかもしれない。

でも僕は好きじゃないです。

人生を生きていく上で、大学受験はあくまで通過点。

大切なのは「どんな大人になりたいか」

言い換えるなら「どんな生き方をしている大人になりたいか」

これを具体的に、真剣に、たくさん考えてこそ、その通過点である大学が見えてくると思います。

もちろん将来の夢が見つからなったり、どういう大人になればいいのかわからない人もいるでしょう。

そんな時は、少し想像を手前に持ってきて「どんな大学生になりたいか」でも良いです。

言い換えれば「どんな大学へ行く学生になりたいか」

そういう具体的な想像をして初めて、「志望校」が決まると思います。

そしてその志望校が決まって初めて大学へ行くための勉強が始まるわけです。

つまり、「どんな大人になりたいか」「どんな大学生になりたいか」を考えずただ闇雲に勉強をさせつことは、意味もわからず生徒たちに勉強させることなんですよね。

あくまで勉強は「手段」でしかない。その手段が「目的」になってはいけないと思います。

だから僕は、授業中に、なんとなく今日は全体的に疲れてるな、モチベーションが上がってないなと感じたら積極的に勉強以外の話をします。

この話は自分の人生経験の話や、卒業生の話など色々です。

でもこの話も単なる無駄話ではなく、今勉強する意味を再考してもらえる内容にしています。

1回の授業で、生徒たちの集中が厳しい中で淡々と授業して家で全然勉強するモチベーションが上がらないよりも、授業で数学以外の話をたくさん聞いたとしても、人生について考えるきっかけとなり、勉強のモチベーションが上がって家や学校でたくさん勉強することになればこれ以上のことはない。

学校や塾に限らず授業は生徒たちが学ぶ「きっかけ」作りが大切だと考えています。

これだけYoutubeなど有名講師が無料で授業を展開する中で、ただ一方的に話すだけなんてそんなのYoutubeで良い。

こんな時代の中でも、教団に立ち、生徒たちと向き合いながら授業を展開していく意味は、学ぶ「きっかけ」作りにあると考えています。

もちろん、わかりやすく学問的にたくさんの学びがある授業を展開し、勉強そのものが楽しいと思ってもらうのは当たり前です。

僕たちは授業展開のプロなので。

ただ、だからこそ、忘れてはいけないのは、自分のための授業ではなく、生徒たちのための授業であるということ。

毎回の授業で、たくさんの授業準備を行いますが、それを披露することができなくなったとしても、生徒たちが「勉強したい」と思ってくれるようにすることが最優先だと考えているわけです。

だから宿題は頑張りたいと心から思っている生徒にしか基本的に出しません。

宿題も出さないからといって決して怒ったりしません。

なぜやらなかったのか、やれなかったのかを聞くにとどめ「そっか」としか言いません。

そこから、勉強をしなかったという結果ではなく、最近の話やこれからの人生の話に時間を割きます。

そして最終的に、自分ので「この大学に行きたいからたくさん勉強したい」と思う生徒には宿題が不要になります。

自分でたくさん勉強するし、必要なら自分で分野を特定してプリントなどをもらいに来ます。

そういう状態にしたほうが勉強は長続きするし何より成績が上がると思っています。

以上のような理由で、僕は「生徒の主体性を無視した宿題は良くない」と考えています。

Nii Schoolでは、塾とはいえ、学校以上に学ぶ意味について、生徒たちと考えて行きたいと思っています。

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