こんにちは。Nii Schoolの武末です。
最近、生徒と話していると「やりたいことが分かりません」と言う声を本当によく聞きます。
でもね、それって全然悪いことじゃないし、むしろ自然なことだと思っています。
だって、そもそも“自分が知らないこと”を「やりたい」と思うことなんてできないからです。
世界を知らないまま、“やりたいこと”を見つけるのは難しい
想像してみてください。
例えば、10種類の果物しか知らない人が「一番好きな果物を選んで」と言われたら、
その10種類からしか選べません。
でも、もし100種類の果物を知っていれば、もっと自分に合った、美味しい果物が見つかるかもしれない。
やりたいこともそれと同じです。
今の自分の「知っている世界」が狭いと、選択肢も当然狭くなります。
世界を広げるには、“小さな挑戦”の数を増やすこと
じゃあどうやって、世界を広げればいいのか。
それはとてもシンプルで、『小さな挑戦』を積み重ねることです。
・今まで読んだことがないジャンルの本を読んでみる
・学校外のイベントに行ってみる
・新しい趣味を始めてみる
・普段あまり話さないタイプの人と話してみる
そんな些細な挑戦の中に、今まで知らなかった価値観や、自分の興味を引くものがたくさん眠っています。
人間の世界は、「経験の数」と「出会った人の多さ」でどんどん広がる。
だからこそ、自分の世界を広げる行動が必要なんです。
見つけにくいなら、逆に“やりたくないこと”から考えてみる
それでも「やっぱり見つからない…」と思う人は、『やりたいことを探す』のではなく、まず『やりたくないことを洗い出す』のがおすすめです。
実はこの方法、心理学の世界でも有効性が示されています。
人間はポジティブな願望よりも、ネガティブな回避行動の方がはっきりしやすいんです。
つまり『幸せになりたい』よりも、『不幸になりたくない』の方がイメージしやすい。
たとえば、
・毎日誰かに頭を下げ続けるのは嫌
・同じ作業を延々と繰り返すのは苦手
・外に出るより家にいるのが好き
そういう「やりたくないこと」が分かってくると、自分に向いていない道がどんどんクリアになります。
そうすると、自然と「それ以外の道」から探すことができる。
つまり、“やりたくないこと”を知ることで、“やりたいこと”に近づけるというわけです。
最後に
『やりたいこと』って、突然空から降ってくるものじゃありません。
日々の小さな挑戦や、さまざまな体験の中で、少しずつ「これ、面白いかも」「もう少しやってみたいな」と感じるものに出会っていくんです。
そして同時に、「これはやりたくないな」という気づきも、自分の人生の大きなヒントになります。
大事なのは、今の時点で“見つかっていないこと”を不安に思いすぎないこと。
今できることを一つずつやっていけば、やりたいことは、きっとあなたの前に現れてくれます。
それでは、また!