今回のテーマは「視野の広さ」です。
先日、家族でバスに乗りました。僕、妻、娘(2歳歩き)、息子(3ヶ月ベビーカー)という構成。
バスは人が混むとベビーカーがめちゃくちゃ大変なんです。
ベビーカーを下ろせる年齢になればいいですが、3ヶ月の赤ちゃんとなればそうは行きません。
肩身の狭い思いでバスになんとか乗っても嫌な顔をするお年寄りの方が何人かいました。
そんな中、ピンチが訪れます。
目的地まであと2駅のところでこれ以上乗れないにも関わらずお年寄りの方が2人乗ってきそうじゃないですか。
僕はもう妻と目を合わせ「降りて歩こうか」と話をしました。
その時、咄嗟に、中学生が「僕たちおります」と言ってくださり、降りて歩いてくださいました。
もちろんお礼を言い、スペースを空けていただいて、駅まで乗ることができました。
ここで僕は考えたんです。僕が中学生の頃、同じ立場だったとして同じ行動が取れるか。
そう考えた時、同じ行動を取るためには「視野の広さ」「小さな行動に潜む大きなハードル」が問題になるだろうと思いました。
まず、後者からですが、何か見知らぬ人に親切にするのってハードルがあるじゃないですか。
見過ごせば多分忘れるくらいの出来事です。別にそこで動かなくても誰からも責められない。
でもそんな心理的なハードルを、誰に言われずとも自分で乗り越え、行動に移すことができる人って本当にすごいよなと思います。
人に親切にするのってどんなに小さい行動でも、意外と大きなハードルがあるように思います。
そんなハードルを何度も乗り越えることで、徐々に自分の中でハードルが下がり、いろんな行動が取れるようになるのかなとも考えました。
どんなに歳を重ねても、年齢関係なく学ばせてもらうことがあるなあと痛感しました。
また、年齢・性別・人種関係なく、自分の周りの人には親切に行動したいと思います。
この話にはもう一つ重要な視点があってそれは「視野の広さ」です。
自分のことばかりしか見えてないない人は、そもそも助けなきゃいけない相手が見えないのです。
困っている人、悲しんでいる人、辛いそうな人が目につくためには日頃から「視野を広く」保っておく必要があります。
Nii Schoolでは、受験勉強をしていく上で、同期の仲間と励まし合い助け合うことはとても重要だと考えています。
受験生になってからは、選択科目関係なく学年全体でミーティングを行なっています。
そこでは、僕からの話に加えて、僕が選んだ生徒2人程度に「受験に対する覚悟」と「同期への思い」を話してもらっています。
自分たちが考えるよりも、隣の友達がどんなモチベーションで、どんな気持ちで勉強を頑張っているのかってわからないものです。
そして、それって意外と知らないしそれを知ると「そうだったのか」と思うことも多いものです。
実際に、1期生(高3)ではすでに何回かミーティングしていますが、それぞれが話す内容に驚いている様子がたくさんありました。
この取り組みは、もちろん団結力を高め、受験に挑む雰囲気作りの目的もありますが、それに加えて、「受験生という視野が狭くなりがちな期間に視野を広く保つ」という目的があります。
受験生になるとどうしても自分のことにしか目がいかなくなるものです。
しかし、僕の経験上、自分のことにしか目がいかなくなる生徒は成績が伸び悩みます。
柔軟性がなくなったり、メンタルが不安定になるからです。
ここを回避するために、視野を広く保つ取り組みをしています。
これからもこのミーティングは続け、各自が視野を広く保ちつつ受験勉強に取り組める環境を構築していきます。
僕自身も、塾の運営をする上で、「運営」に目が行きがちですが、「教育する」という一番大事なことから目が逸れないよう強く意識をして、生徒たちにとって有意義な時間になるよう指導していきたいと思います。